- 撮影日
- 2012-12-15
- 撮影地
- 東京、北区某所
- カメラ
- PENTAX Q
- レンズ
- ZUNOW Cine 1:1.9 f=13mm
きっかけは、BLACK MORNINGという本。今オールドレンズパラダイスという講座に通っていて、その講座の講師の澤村さんがKindleストアが日本でもサービス開始ということで早速電子書籍を出されたのだけど、それが赤外線写真の写真集だったのだ。
赤外撮影とは、可視光をカットするフィルターを着けて、赤外線で見た光景を写真に撮る技法。詳しい説明は省くけど、植物の葉っぱが白く光って写ったり、空や水辺が暗く深く写ったり、遠くの山や雲がはっきりと写ったりして、肉眼で見た世界とは少し違った非現実的な光景になる。海外ではファンが多いようで、Flickrのinfraredタグなんかを眺めてみると、なかなか幻想的な写真が沢山出てくる。
初めて見たときは「こんな写真の撮り方があるんだ!」と驚いたのだけど、BLACK MORNINGでは美しい写真だけでなく、機材の選び方や撮影後のレタッチ方法についても触れられていて、読んでいたら自分でもやってみたくなってしまった。
赤外撮影自体はそんなに難しくなく、可視光をカットするIRフィルターを買ってレンズに着ければいい。ただ、フィルターさえ着ければどんなカメラでも撮れるというものではない。赤外線は普通の写真を撮るのには悪影響を及ぼすため、特殊な用途のカメラでなければ赤外線をカットするフィルターが着いている。赤外撮影や天体撮影をする人はそのフィルターを取ってしまうらしいけど、カメラを改造するのは流石に躊躇するので、赤外線カットフィルターがなるべく薄い(=赤外線感度が相対的に高い)カメラを選んでISO感度を思いっ切りあげたり長時間露光したりして撮影するのが現実的な手段になる。
赤外線感度が比較的高いカメラを見分けるのは簡単だ。テレビやデジカメのリモコンを写してみればいい。あの信号は赤外線なので、発信部分が光って見えるなら赤外線感度が比較的高いということになる。手持ちのカメラで試してみたところ、SONYのNEX-5Rではほとんど光っているのが確認できなかった。残念ながら赤外撮影には向いていないようだ。もう一台、PENTAX Qの方はというと、しっかり光っているのが確認できた。これなら行けそうだ。
せっかくQで撮るのなら、とDマウントのレンズで撮ってみたのが冒頭の一枚。植物と空が写る構図を選んで、ホワイトバランスを弄って、GIMPでカラースワップ。うーん。まぁ、それっぽいものは撮れた。先生に相談してみたら、背面液晶があるデジカメなら無理に絞らなくてもピント合わせられるから、絞り開放付近で撮ってみたらどうか、Dマウントの大口径レンズで絞り開放ぐるぐるボケ出まくりの赤外線写真なんてなかなか無いし面白いかもよ、とのこと。なるほど、ということで今度は開放でいくつか撮ってみた。
凍りついたような、公園の木々。周辺が盛大に流れてるところに親子が走ってきたので、なんか木から出る波動で消し飛ばされたみたいになった。
もはや何をしたかったんだかよく分からない。赤外撮影の効果とシネレンズの独特な描写との両方を活かした写真を撮るのはなかなか難しいみたいだ。そんなわけなので、純正レンズの01 STANDARD PRIMEでも撮り比べてみようと思って、そっち用のステップアップリングも注文してある。あとは、F1.1クラスの大口径があったら面白そうだなーと思うので、ZUNOW Cine 1:1.1 f=6.5mmとか見かけたら手に入れたいなーと妄想しているところ。
ちなみに先生が使っているのはLeica M8だそう。憧れるけども、流石にこれはそうそう手が出せないよなー。他にはGXRのMOUNT A12ユニットなんかも赤外線カットフィルターが薄いらしく、APS-Cセンサーとオールドレンズの組み合わせで赤外撮影が出来そうなんだけど、どうなんだろう。せっかくあんまり人がやらなそうな組合せで遊べているので、しばらくはQとシネレンズで試行錯誤してみようと思うけど、ついうっかり浮気しちゃいそうな予感がしないでもないですね。
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