今回は僕にしてはものすごーく珍しい、人物写真。オールドレンズパラダイスで、スタジオでのモデル撮影実習でした。今まであまりに人物の写真撮ってこなかったし、ましてやスタジオでモデルさんの撮影とかしたこともあるわけないので、どう撮っていいか分からないというより何を撮っていいのか分からなくて行く前から大分緊張した。
セットアップは最近のお決まりのSONY α7にPlanar 1.7/50、Distagon 2.8/35、Sonnar 2.8/85の三本。ポートレートならPlanarだろう、いやでも中望遠もあった方が良いしSonnarも、ああ全身撮るかもしれないからDistagonもか、と結局いつも通りになったんだけど、現場に行ってどうだったかというとほとんどPlanarで通すことになった。やっぱり女性のポートレートにはSonnarよりPlanarのが良いんだな、ってのが実感として分かりました。
PlanarはPlanarでも、自分で持って行った50mm F1.7ではなく、ちょっと思わず興奮してしまったレア玉をOLPのメンバーからお借りしての撮影。CONTAX Planar T* 85mm F1.2、50周年記念モデル。うひー。できれば大きいサイズで見て貰いたいんだけど、流石の大口径中望遠、すんごいボケ方をしてます。モデルさん片目にピント合わせたら顔半分はもうボケてるくらいの被写界深度の浅さ。そんでもって溶けて消えてくみたいな滑らかさ。…まぁちょっとレンズの方に気を取られて写真としては上手く撮れませんでしたけど。はしゃいじゃって。
85mmはコンパクトでビシっとシャープなSonnar持ってるし、普段は動物撮影がメインだから、高くてでかいPlanarは買わなくても良いかなぁとか思ってたけど、これはなんというか…い、一本持っておこうかな…みたいな気分になってしまった。ちなみに後で調べたらPlanar 1.4/85で8~10万円くらい、1.2/85だとα7が新品で2、3個買えちゃうくらいのお値段がするそうで。うん。よし。落ち着こう。
途中で一旦休憩を挟んで、衣装を変えてもらって、後半の撮影。モデルの斉藤きみさんと夢咲結奈さん、二人とも違う雰囲気の方でそれぞれ違う撮り方が出来てすごく面白かったんだけど、衣装が変わるとまた雰囲気が変わるので凄いなぁ。これは楽しい。
途中から、というか本当はかなり序盤から気付いてはいたのだけど、動物撮るのとも風景撮るのともまた全然違うものだなー、人物撮るのって。つい普段の癖で「なにか面白い動きするかな」「あ、今の表情好きだな、次あの表情になるのはいつかな」ってじっと"待って"しまったのだけど、よく考えるまでもなく指示を出すのはこっちなんだよね…。この日はモデルさんも撮られなれてるから自分でポーズ付けてくれるし、大勢の撮影だったから他の人も指示を出すので、そんな撮り方でもなんとなくそれっぽい写真は撮れたのだけど、結局俺が出せた指示は「あっ、あのっ、さっきの場所にもう一度戻ってもらえますか…!」の一言だけ。これ多分サシでの撮影だったら惨敗だったろうなーって反省した。
リスとか鳥とか撮ってるときは「可愛いは(どこかにいるので)探しに行くもの」「可愛いは(飛び回ってるので)捕まえるもの」だったんだけど、こういう時はそもそも最初から手札に"可愛い"を持ってるわけで、それを写真の中に詰めていく作業が必要だったんだろうなー多分。「可愛いは(素材を自分で調理して)作るもの」なんじゃないかと。次また機会があったらもっと色々試行錯誤したい。
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